ベトナム就職のための、最低限知っておくべきマクロ情報

知っておくべきベトナムマクロ情報

アジアでの就職を考えている人のための、各国のマクロデータをまとめていこうと思います。

その国の現状はどうなっているのか、今後市場はどのように変化するのか、だいたいのイメージを掴んでおくことは重要です。

どのような人材が求められているのか、どんなチャンスがあるのか等を知る手がかりになるからです。

といわけで、最初はベトナムからご紹介します。

概況

ベトナム全体図
国・地域名 ベトナム社会主義共和国
面積 33万1,690平方キロメートル(日本の0.88倍)
人口 9,073万人
(ハノイ :709万6,000人、ホーチミン:798万2,000人)
首都 ハノイ
実質GDP成長率 6.0%
一人当たりの名目GDP 2,052ドル
輸出額 約1,500億ドル
(対日:約147億ドル)
輸入額 約1,481億ドル
(対日:129億ドル)

(出典)ベトナムの基本情報| JETRO
※実質GDP成長率以下は2014年の数字

人口状況、経済成長率、中間層の推移

その国の将来の成長を見通す上で重要なポイントは3つあります。

「人口状況」「経済成長率」そして「中間層の推移」

まず注目すべきは人口状況です。人口は経済と密接に関係していて、アジアにおけるGDPの変動の1/3から1/4は人口構成の変化によるとも言われています(Bloom-Williamson(1998),)。

というわけで、「総人口の推移」から見ていきましょう。

総人口推移

ベトナム総人口推移

(出典)World Population Prospects: The 2015 Revision | UN

ベトナムの総人口は増加傾向にあり、2023年には1億人を突破。その後も増加は進み、2055年に1億1300万人くらいでピークアウトする見込みです。

向こう40年間増加し続けて、今の日本と同規模になるんですね。ちなみに日本はすでに人口減少が始まっています。。

人口ピラミッドの推移

次に、年齢別の人口構成(人口ピラミッド)を見てみましょう。

人口ピラミッド推移

(出典)Population Pyramids of the World from 1950 to 2100

現時点で20〜34歳の比率が一番高くなっています。彼らが原動力をなり、今後20-30年にわたり国の成長を支えていくであろうと考えられます。

また、2030年のグラフでは、10〜24歳までの若年層の比率が高まっていることも分かります。

これらのことから、労働力人口(1564歳)が大きく減少すること無く、継続的な成長が見込める国であるといえると思います。

名目GDP成長予測

GDPも高い割合での成長が見込まれおり、2020年までの年平均成長率は7.6%(名目)と予想されています。実質GDPの成長率は6.1%。

ベトナム名目GDP推移

(出典)World Economic Outlook Database | IMF

ちなみに、世界全体の名目GDP年平均成長率は5.4%と予想されていますので、ベトナムは世界的に見ても成長国家であることが分かります。

1人あたりGDP

ただ、人口が増加しGDP成長率が高ければ、すなわち魅力的な市場、というわけではありません。

いくら人口が多くGDP成長率が高くても、平均年収が200-300USDの国では、魅力的な消費市場とはいえないでしょう。

消費市場として考えた場合、「一人あたりの購買力平価GDP」がポイントとなります。

1人当りGDPが3000USDのラインを超えた辺りから、購買力が高まり市場が拡大するようになると言われています。

 ベトナム一人当たりのGDP推移

(出典)World Economic Outlook Database | IMF
※2012年以降はIMFの推計値

ベトナムはすでに、3000USDを超えた成長を続けています。

中間層推移

消費市場の拡大のもう一つのポイントが「中間層」です。

「中間層」とは、世帯可処分所得 5,000USD以上 35,000USD未満の層で、この層が伸びることで消費市場が拡大していきます。

ベトナムの中間層は、現在の980万人から、2020年には2,250万人に増加するといわれています。国民のおよそ5人に1人の計算です。

ベトナム中間層の推移

Vietnam and Myanmar Southeast Asia’s New Growth Frontiers | ボストン・コンサルティング・グループ(PDF)

ベトナムに進出する日本企業の多くは、今後増加するこの中間層と、それ以上の富裕層を対象としたサービスを、展開していくことになると思われます。 

在留邦人、進出企業

それでは、実際にどれくらいの企業がベトナム進出を果たしているのでしょうか。

進出企業数

2014年の時点で、ベトナムの日系企業は1,452拠点。そのうち最も多い業種が製造業で、全体のおよそ3割に当たる483拠点に進出しています。

1,452拠点は、前年比で+10.9%、国・地域別順位では8位。ちなみに1位は中国の32,667拠点なのですが、ベトナムに進出している企業のおよそ25%は、中国撤退組ともいわれています。

そういった流れもあり、進出企業数は年々増加傾向にあります。

ベトナム進出企業

 

■代表的な日系企業

大企業も数多く進出し、事業を展開しています。

日本でもおなじみの食品メーカー「エースコック」は、ベトナムの即席麺市場のシェアNo.1(約6割)を握っており、現地では成功を収めた日系企業として有名です。

社名(日本親会社)
業種
所在地
エースコック 食品 ホーチミン
キヤノン 電気 ハノイ
本田技研工業 二輪・自動車 ビンフック(北部)
マブチモーター 精密 ダナン・ホーチミン
パナソニック 電気 ハノイ・ホーチミン
トヨタ自動車 二輪・自動車 ビンフック(北部)
日本電産 電気 ホーチミン
富士ゼロックス 卸売小売 ホーチミン
サッポロビールホールディングス 食品 ロンアン(南部)

進出企業を一覧で確認したい場合は 、下記などを参考にしてください。

ベトナム進出日系企業 | ビナBIZ

在留邦人数

在住邦人数も年々増加しており、2014年の時点で13,547人。

ベトナム在留邦人数推移

ただこれは、あくまで在留届を提出している人数なので、実際は20,000人位は住んでいると言われています。

ちなみに、民間企業関係者は10,625人。男性が7,282人、女性が562人です。この数字は、ベトナムで就業している日本人数の目安としていいでしょう。

インフラ状況

インターネット普及率

ベトナムのインターネット普及率は36%。およそ3,240万人が利用しています。

インターネット普及率

(出典)TECH IN ASIA

36%と聞くと少なく感じスかもしれませんが、ホーチミンやハノイ等の都市部では、ほぼどこの住宅でもインターネット環境が完備されています。

通信速度は日本ほど速くありませんが、wifi環境は日本より充実しています。大抵のカフェやレストランではフリーでインターネットに接続可能です。

ソーシャルメディア利用状況

若い世代を中心に、ソーシャルメディアの利用も盛んです。

一番使われているのはFacebookとの調査結果。確かに以前のベトナム人の同僚は、みなFacebookを利用していましたね。仕事中も常開きでしたからね。。

SNS利用状況

ただし、別の調査では、Facebookの次に使われているメッセンジャーアプリは国産アプリ「Zalo」であるという結果も出ています。

世界のFacebook vs 国産代表Zalo、勝敗はいかに? | Sketch Pro

まとめ

いかがでしたか?

今回紹介したほとんど全てのグラフは、一様に右肩上がりでしたね。

もちろん不安材料が無いわけではありません。そもそも国内の景気は久しく良くありません。

それでも中長期的に見れば、ベトナムは今後の経済成長は間違いない、魅力的な市場であると思います。

就職の観点から見たベトナム

就職の観点から考えた場合、やはり製造業系の求人が多いようです。また、ベトナムを開発拠点とするIT系企業も増えていますので、IT関連の求人も多くなるのではないでしょうか。

今後は、1人あたりGDPと中間層の増加に伴い、彼ら消費者をターゲットとしたサービス業の求人の増加も見込まれます。

南国特有ののんびりした空気と、変化と発展を同時に体感できるベトナム。面白いですよ。おすすめの国です。

ぜひアジア就職での国選びの参考にしていただければと思います。

それでは!

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