「駐在」「出向」「移籍」…どう違うの? 海外の勤務パターンと用語を整理してみた

「駐在」「出向」「赴任」…どう違うの?

海外で働くというと、「出向」「駐在」「移籍」等々、色んな用語が出てきます。

これらの違いが良く分からない人って多いのではないでしょうか?

実際に海外で働いている人と話をしても、言葉の使い分けが曖昧だったりします。

というわけで今回は、海外で働く場合の、勤務形態や用語の使い分けについて、労務用語や会社法の観点からリサーチし、整理してみました。

海外への派遣が想定される人や、現地での就職を考えている人に、自分の立ち位置を理解するための一助として使っていただければと思います。

海外での勤務先は3つ

まず抑えておきたいのは、勤務先の違いです。海外での勤務先は大きく3つに分けることができ、役割はそれぞれ異なります。

駐在員事務所

情報収集・広報活動など、事業の準備のために設立される事務所。その国では課税されないのが一般的。

海外支社

日本の法人が、相手国に申請し設立。事業の指揮命令は本社が行う。相手国と日本で税金を納付する。

現地法人

現地の会社法に従い設立、本社を構える。独立した事業を行い、税金はその国に納付する。

勤務のパターンは4種類

海外では上記の3つの勤務先のいずれかで働くことになるのですが、その際の勤務のパターンは4つあります。

一つずつ見ていきましょう。

配置転換(配転/転勤)

配置転換
  • 日本法人からの異動
  • 勤務先は「駐在員事務所」あるいは「海外支社」
  • 「駐在者」として勤務
  • 給与は一般的に日本で支給されるが、現地法人から海外赴任手当や家賃補助が支給されるケースもある

日本の会社に籍を残したまま、現地の駐在員事務所、あるいは海外支社で勤務します。原則として、任期終了後に日本の会社に戻ることになります。

在籍出向

在籍出向
  • 日本法人からの異動
  • 勤務先は「現地法人」
  • 「出向者」として勤務
  • 給与は一般的に日本で支給されるが、現地法人から海外赴任手当や家賃補助が支給されるケースもある

日本の会社に籍を残したまま、現地法人で勤務します。原則として、任期終了後に日本の会社に戻ることになります。

移籍出向

移籍出向
  • 日本法人から現地法人への転籍
  • 勤務先は「現地法人」
  • 「転籍者」として勤務
  • 給与は現地法人から支給

日本の会社との労働契約を終了して、現地法人と新たに労働契約を結びます。日本の会社に戻ることは原則ありません。

最近ではサントリーが人事制度に取り入れて話題になりました。

(過去記事)海外就業のもうひとつの選択肢。サントリーが海外移籍制度を導入!

現地採用

現地採用
  • 現地での直接採用
  • 勤務先は「現地法人」あるいは「海外支社」
  • 給与は現地法人から支給

現地法人と労働契約を結びます。日本の会社との契約はありませんが、一定期間の勤務後、日本法人での採用に切り替わるケースもあります。

 

これらをまとめると、次の図のようになります。

海外勤務まとめ

一括りに「駐在員」は、間違いなの?

では、一般的に使われているように、日本から派遣されて海外で働くことを「駐在」と呼んだり、働く人を「駐在員」と呼ぶのは間違いなんでしょうか?

結論からいうと、間違いではありません

「駐在」とは、ある一定の場所に滞在し働くことを意味します。

なので、日本から派遣されて滞在する人の総称を「駐在員」とするのは、間違ったことではありません。

例えば、在籍出向の出向者は、「日本から出向し、現地に駐在している」と言えます。その人を「駐在員(=駐在している社員、人員)」と言ってもおかしくありません。

「赴任」という言葉も、任地に赴くことを意味しますので、在籍出向や配置転換であっても「海外赴任することになった」と言って問題はありません。

さいごに

ただしこれらの用語は、会社ごとに違った意味で使われている場合もありますので、必ず社内の規則に基づいて確認してください。

それでは!

 

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