「海外へ出よ!」と言われても、あなたが一歩踏み出せない最大の理由

海外へ出よ

「留学でもなんでもいいから、最低5年は海外へ行ってほしい!!」

「日本の中にいたままでは、日本の価値観でしか物事を考えられない。若い皆さんには、もっとグローバルな視点をもってほしい!!」

こんな感じの「海外へ出よ!」論って、ここ5-6年の間ですごく増えましたよね。
ぼくが上海へ渡った2006年頃には、こういった風潮はなかったです。時代は変わりますね。

上記は、昨年の10月に行われた特別講義での、ノーベル物理学賞受賞者の中村修二氏の主張です。

 中村修二氏が檄「若者よ、日本に留まるな!」| ニコニコニュース

FM未来授業に潜入! 若いうちに海外で働くべき理由とは!? | マイナビ進学U17

ちなみに中村修二氏はこんな人(念のため)

こういった主張を目にし、「日本だけで働き続けるより、やっぱり海外で働いた方がいいのでは?」と検討してみたものの、結局一歩踏み出せない。そんな若者も少なくないはず。

なぜ一歩踏み出せないのか。行かなきゃだよなと思いながらも、行けない人が多いのはなぜか。

今回はその理由を考えてみました。

「未知への不安」が海外へ出るハードルになっている

理由の一つとして考えられるのは「未知への不安」です。不安だから一歩踏み出せない。そりゃそうです。未知なるものに不安や恐怖を感じ、回避するのは人間の習性。

ざっと挙げるだけでも、こんなに多くの不安材料があります。

■海外へ出る際の不安材料

1.未知なる生活環境への不安
(犯罪が多いんじゃないか、拉致監禁されて、犬みたいな扱いされないか/交通事情がカオスなんじゃないかetc…)

2.未知なる食文化への不安
(食べ物は口に合うか、一週間下痢で苦しまないか/日本食材は手に入のるか、ガリガリくんは買えるのかetc…)

3.未知なる人間関係への不安
(友達はできるのか、海外の日本人っておかしい奴ばっかじゃないのか/現地の人とうまく付き合えるのかetc…)

4.未知なる仕事への不安
(現地スタッフとコミュニケーションはとれるか/スキルは身に付くのか/帰国後に仕事はあるのかetc…)

 

でも実は、これらの不安の多くは、ちゃんと情報収集すれば、ある程度解決可能なんです。

「海外へ出よ!」と勧めるメディアの多くが、How toや現地情報という形で対策や解決策を発信しています。オンライン相談もあったりします。それらを利用したらいいんじゃないでしょうか。

下記のエントリーなんかも是非参考にしてみてください。

海外で働く秘訣が分かる?日本人インタビューサイト11選 
利用してみては?オンラインで相談もできる海外就職情報サイト6選

 

ではでは、こうした不安が減りさえすれば、多くの若者は一歩踏み出せるのか。

ぼくが実際に聞いた話やオンライン上の意見等をまとめると、海外へ出れないのは「未知への不安」だけじゃなさそうなんです。

たぶん、そもそもこう思っていることが最大の理由なんじゃないでしょうか。

「日本の方が安定して働き続けられるはず」

こう考えるのも無理はありません。ぼくらの親や先輩達の多くは日本で安定した暮らしを続けてきましたからね。

 

「日本で安定して働く」は難易度が高い

business_person

実際にぼくの父も嫁の父も、一社でずーっと勤め上げ家を買い2人の子を育て定年退職しています。

絵に書いたような、日本で安定して働ききった成功モデルです。苦労したせいか髪は淀川長治みたいに真っ白ですが、まあ成功モデルです。

そんな「絵」を見てきた日本の若者たちが、親と同じやり方をなぞろうとするのは自然なことです。当然親からも勧められるでしょうし、こっちのほうが正解と思っちゃいますよね。

でもこれって正解なんでしょうか? 

高齢化の推移と将来推計 (内閣府 将来推計人口でみる50年後の日本)

こちらの将来人口推移グラフを見ると、2010年を境に人口は継続的に減少を始めています。

ここから分かることは、今後日本の市場は縮小し「日本国内での日本人向けの商売」は減少していくということ。おまけに超高齢化社会。
※超高齢化社会=65歳以上の高齢者の占める割合が全人口の21%を超えた社会

ぼくらの親の世代はというと、戦後人口が増加し経済成長をする日本で生きてきました。親の世代が「日本で安定して働きやすかった」のは、このことが背景にあります。

日本国内に成長する産業がたくさんあって、日本人向けの商売とそれに携わる仕事がたくさんあったんですね。

でも残念ながら、今後は全く逆の状況に陥りそうです。つまり親の世代の生き方は参考にならないということ。

今後の状況下では、日本人相手の商売で、安定して働きつづけるのって難易度高くないですか?ハードモード(★)ですよ。

企業にとっても、人口減で縮小する市場はハードモードで攻めづらい。日本国内相手だとこれ以上売り上げは伸びないんですからね。

なもんで成長の見込める海外(主にアジア)市場へ目を向けざるを得ません。実際に、海外進出に意欲満々な企業は多いようです。

「2013年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」結果| Jetro

そうなると、当然そこで働く人が必要となってきます。海外勤務もしくは海外相手に仕事をする人の需要が、今後さらに高まるであろうことは、簡単に想像つきますよね。

さいごに

もちろん海外へ出ることが正解かどうかは分かりません。

将来的にアジアの成長が失速することもあるかもしれませんし、日本へ戻ることを考えるとちゃんと転職できるか不安もあるでしょう。

ただ将来を考えるなら、海外へ出るリスクだけではなく日本にとどまるリスクにもちゃんと目を向ける必要があるということを言いたいわけです。

海外へ出ようが日本に留まろうが、これからは等しく未知なる世界を生き抜かなくちゃならない。まずはこの前提に立って、準備をしていく必要がありそうです。

アラフィフ位の正社員の人は、そのまま上手いこと逃げ切ればいいんじゃないでしょうか。
がんばってください。

それでは!

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