海外就職希望者のための「海外在留邦人数調査統計」まとめ

海外在留邦人調査統計

「海外へ進出する日系企業が増え、そこで活躍する日本人も増加している」そんな情報を耳にする機会が、ここ数年とても多くなったと感じます。

その根拠となっているデータが、外務省の「海外在留邦人数調査統計」。

今回は海外就職希望者に必要な情報をデータから抜粋し、どう考えどの国を目指せばよいのか等を考えてみたいと思います。

海外在留邦人数は確実に増えている

2014年(平成26年)10月1日の時点で、海外に住む日本人は129万175人

前年より3万1,912人増加し、増加率は+2.54%。統計を開始した1968年(昭和43年)以降で過去最多の人数です。

ざっくり全人口の1%が海外在住ということです。

女性の方が多い

男女別で見ると、男性が62万500人、女性が66万9,675人と女性の方が多いことがわかります。

海外在留邦人男女比グラフ

実際に9年間海外で生活してみた印象としても、女性の方が多いように感じました。採用時の応募者も女性の方が多かったですね。

ちなみに、1999年(平成11年)以降ずっと女性の数の方が上回っているようです。

増加傾向が続いている

海外に住む日本人数はこの5年間で約13%増加しています。

5年間の海外在留邦人数推移

数値は以下のとおり。

2010年 114万3,357人(前年比1.02%増)
2011年 118万2,557人(前年比3.43%増)
2012年 124万9,577人(前年比5.67%増)
2013年 125万8,263人(前年比0.70%増)
2014年 129万175人(前年比2.54%増)

また、過去10年の増加率は約34%

2004年(平成16年)10月1日の時点の海外在留邦人数は96万1,307人。2014年の最新の統計が129万175人なので、10年間でおよそ30万人増加していることが分かります。

30万人というと、沖縄県那覇市や、岩手県盛岡市の人口とほぼ同じ。

 多いのか少ないのかいまいちピンとこない比較でしたが(笑)、まあ結構な数ですよね。

アジア諸国の増加率が高い

国、地域別上位20ヵ国をみてみましょう。

  国(地域)名 在留邦人数 前年比
1 米国 414,247  +0.4%
2 中国 133,902  -0.9%
3 オーストラリア  85,083 +3.8% 
4 英国  67,258 +0.2%
5 タイ 64,285 +8.5%
6 カナダ 63,252 +1.4% 
7 ブラジル  54,377 -3.3%
8 ドイツ 39,902  +6.7%
9 フランス 38,349  +17.7%
10 韓国 36,708  -0.0% 
11 シンガポール  35,982 +15.9% 
12 マレーシア 22,056 +3.1%
13 フィリピン 18,870 +5.1%
14 台湾  18.592 +10.7%
15 インドネシア  17.893 +9.8%
16 ニュージーランド  16,705 +5.7%
17 イタリア  13,687 +2.1%
18 ベトナム  13,547 +10.6%
19 アルゼンチン  11,675 -3.0%
20 スイス  10,166 +3.0%

圧倒的首位はアメリカで41万4,247人。以下4位までの国(中国、オーストラリア、英国)は過去5年間変わっていません。

アジア、ASEANの国は9ヵ国入っており、中国と韓国を除いていずれも増加率が高いことが分かります。

シンガポール、台湾、ベトナムで増加中

シンガポール(+15.9%)、台湾(+10.7%)、ベトナム(+10.6%)はいずれも10%以上の増加インドネシア(+9.8%)、タイ(+8.5%)も高い水準で増加しています。

ちなみにインドは22位、8,313人で+5.5%でした。

中国は未だ減少傾向

中国は滞在者数は と多いものの、2年連続で減少傾向にあります。今回2014年の統計では-0.9%ですが、昨年は-10.2%。この2年間で約1万6,000人減少しています。

2012年の反日デモをきっかけに、企業の撤退が続いた影響だと思われます。ただ、進出企業数は2013年からまた増加傾向にあるんですよね。

進出企業の拠点の70%がアジア

海外に進出する日系企業の総数(拠点数)は、2014年(平成26年)10月1日の時点で6万7,573拠点

前年より4,796拠点増え、増加率は約7.5%。南米以外のほとんどの地域で増加しており、調査を開始した2005年以降過去最多。この5年間でおよそ20%増加しています。

アジアが全体のおよそ70%を占め、北米が約13%、西欧が約8%の順。

国、地域別上位10ヵ国は以下の通り。

  国(地域)名 日系企業数 前年比
1 中国 32,667 +3.2%
2 米国 7,816 +8.7%
3 インド 3,880 +54.6%
4 インドネシア 1,766 +22.8%
5 ドイツ 1,684 +7.2%
6 タイ 1,641 +3.9%
7 フィリピン 1,521 +20.7%
8 ベトナム 1,452 +10.9%
9 マレーシア 1,347 -3.1%
10 台湾 1,112 -0.6%

進出国上位10ヵ国のうち、8ヵ国がアジアとなっています。

インドは50%以上の増加率

インド、インドネシア、フィリピンの増加率はいずれも20%を超える高い水準。なかでも特筆すべきはインドで、前年比で1,370拠点増え増加率は+54.6%

前回調査でも+46.5%増加しており、ここ2年で倍以上に増えています。

日系企業が多い国は、日本人人材の需要も高いといえるでしょう。特に増加率の高い国はほど人材不足の傾向にあり需要が高いと考えられます。

海外就職を検討している人にとっては、これらの国は売り手市場という意味で狙い目ですね。

都市別邦人数にも注目

海外就職を考える上でもうひとつの指標になるのが、都市別の邦人数です。

現地の経営者の方々の話を聞いてみて分かったのは、あらゆるジャンルで日本人向けサービスが成り立つために必要な在留邦人数は、5,000人位だということ。

つまり「在留邦人数5,000人」が海外の日本人社会の成熟度の目安と考えられるんです。日本人村が形成され、生活に必要なあらゆる機能が求められるようになります。

そうすると様々なサービスで日本人対応のための人材が必要となります。

なので、邦人数5,000人以上の都市では、高い語学力を求められない求人があると考えられます。

在留邦人数5,000人以上のアジアの都市
上海:47,423人
バンコク:46,367人
シンガポール:35,982人
香港:26,607人
クアラルンプール:12,002人
ジャカルタ:10,990人
マニラ都市圏:10,082人
台北:9,602人
北京:8,803人
広州:7,350人
蘇州:7,151人
ホーチミン:6,769人
大連:5,872人
深セン:5,334人
ハノイ:5,281人

海外就職を検討しているんだけど語学に自信が無いという人は、まずはこれら都市から求人情報を探してみてはどうでしょうか。

さいごに

いかがでしたか?

データを見る限りでは、海外就職の狙い目はインド、インドネシア、フィリピン、ベトナムといったところでしょうか。

タイや中国はそろそろ飽和状態に入ってきているように感じます。とはいえ両国とも邦人数も企業数もとても多いので、まだまだチャンスはあるでしょう。

個人的には、中国への進出企業数が盛り返しているのは意外でした。中国に関しては好き嫌いがあると思いますが、今から海外就職するのもナシでは無いように思います。

今回紹介したデータが、海外就職の判断の助けになれば嬉しいです。

それでは!

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