沖縄発、新しい海外就職支援の形。「海外ジョブチャレンジ事業」って知ってます?

沖縄海外ジョブチャレンジ事業

ご存知の通り、急速な経済発展を続ける世界で最もあつい地域、東南アジア。

そんな東南アジア諸国に一番近い日本の都市ってどこでしょう?

「アジアの玄関口」というと福岡を思い浮かべる人も少なくないでしょうが、実際に一番近いのは「沖縄」ですよね。

今回はそんな東南アジアに最も近い沖縄県が取り組くむ、海外就職の試みを紹介します。

「海外ジョブチャレンジ事業」

その試みとは、沖縄県が2012年から取り組んでいる「海外ジョブチャレンジ事業」。(正確には、沖縄県振興推進特別交付金を活用した事業)

「アジアと沖縄の架け橋となるようなグローバル人材を育てる」ことを目的とし、アジア・東南アジア地域に進出している日系企業と、沖縄県在住の求職者をマッチングする事業です。

派遣先は、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、香港などのアジアの国や地域。

「短期インターンシップ」と「長期ジョブトレーニング」の2つのプログラムが用意されていて、いずれも現地滞在費は県から支給されます。

概要はこんなかんじ。

沖縄県「海外ジョブチャレンジ事業」

①短期インターンシップ
約10日間の就業体験
対象:県内大学生、短大生、専門学校生、高等専門学校生及び35歳未満の若年求職者(学生以外の者は県内に住民票を有すること)

②長期ジョブトレーニング
最大3ヵ月間のOJT
対象:35歳未満の若年求職者及び県内 大学生で卒業見込者(学生以外の者は県内に住民票を有すること)
※トレーニング後に、海外での就職が可能であることが条件。

②に関しては「最初から働くつもりで来い」ってことのようです。一般的なインターンのような「就業体験」というノリよりも、本気度が高そうなプログラムです。

それ故か、このプログラムに参加した後、実際に海外就職を果たしている若者は少なくないようで、201214年度のプログラム終了後の海外就職者は36名とのこと。

ちなみに沖縄の地方局では「海外ジョブチャレンジ事業」を特集したTV番組も放映されています。

番組ではベトナムの紹介が多く、知っている顔もちらほら出ていて懐かしい気持ちになりましたが(笑)、このように実際にマッチングを成功させているようなので、効果のあるプログラムであると言ってよさそうです。

海外が気になる沖縄県の若者には、短期インターンでいいので、是非チャレンジしてみて欲しいですね。

なぜ沖縄県は海外就職支援を始めたのか

なぜ沖縄?

この「海外ジョブチャレンジ」は、県主導という新しいタイプの海外就職支援事業なのですが、なぜ沖縄県は、この事業に取り組むことになったのでしょうか。

理由は大きく2つ考えられると思います。

沖縄は「アジア経済戦略構想」を掲げている

沖縄県は現在、「アジア経済戦略構想」に取り組んでいます。

アジアに最も近いという地理的特性を活かし、アジアの成長を取り込む拠点となるための事業を推進していくという内容です。

沖縄県アジア経済戦略構想の公表について | 沖縄県

そのためには、アジアと沖縄の間で活躍できる人材は当然必要となってくるでしょうから、人材育成機能として「海外ジョブチャレンジ」が位置づけられていると考えてよいでしょう。

県内の雇用状況がよくない

こちらはぼくの憶測ですが、県内の雇用状況が芳しくないので海外に雇用先を創出する、という意味合いもあるのかもしれません。

例えば、平成27年3月卒業予定者の大卒就職内定率は、全国で86.7%。沖縄は77.0%。

沖縄労働局資料(PDF)

内定率自体は上昇傾向にあるのですが、全国と比べると、やはり低い水準になっています。

大卒初任給の平均は東京が212,100円で全国トップ、沖縄は166,200円で最下位。これはタイ現地採用の日本人最低賃金とほとんど変わらない額(50,000バーツ=159,440円(2016.3.8のレート))です。 

また、沖縄の友人によると、県外へ行って季節労働をする若者も少なくないとのこと。

こういった状況を直ちに改善できるような、県内の雇用創出は簡単にはできないでしょう。

なので海外に雇用先を創っていくという考えがあるのかもしれません。

さいごに

ただ、このような「若者の雇用をどうするか」や「アジアの成長をどう取り込んでいくか」といった問題は、沖縄だけのものではないですよね。

国内市場がシュリンクしていく流れのなかで、もはや日本全体が抱える問題となっています。

「海外ジョブチャレンジ事業」は平成33年まで継続予定。その間に、他の都道府県でも同様の取り組みが行われるようになるかもしれません。

新しい形の海外就職支援の先駆けであるこの事業、引き続き注目していく必要がありそうです。

(追記)韓国では、国を挙げて若者の海外就職支援を行っているようです。

韓国政府による青年海外就職支援策。その名は「K-Move」

それでは!

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